2017年6月23日 (金)

平成29年バラ園巡り(3)

4.茨城県フラワーパーク 

 前の週に「坂本バラ園」「ローズガーデン森谷」「茨城県植物園」の3か所のバラ園を訪問したが、そのちょうど1週間後の6月3日土曜日に「茨城県フラワーパーク」を訪れた。

Img 石岡市にあるこのフラワーパークは800種、30,000本のバラがありバラのテーマパークとしては東日本最大級だということで、その前に訪れた3か所のバラ園とはけた外れに大きいバラ園である。個人の小さいバラ園2か所と中規模の植物園バラ園を見て結構楽しめたので、大きなバラ園はどこが見どころなのだろうと興味を覚えたせいもある。(写真は入園券)

 茨城県フラワーパークには何回か訪れているが、バラ園だけを見ようと思って出かけたのは初めてである。フラワーパークでは茨城県の花がバラなので、バラの展示には特に力を入れているそうである。

Img_4699_2 今年の茨城県フラワーパークバラまつりは5月15日から6月25日までだが、6月初めが一番の見ごろだというので、6月3日に訪れた。朝10時ごろ到着した。駐車場はほぼ一杯だったが付近の農家の土地をだいぶ借り上げているらしく、後から来る人たちはそちらに誘導されていた。(写真はフラワーパーク入り口付近)


Img_4708Img_4714Img_4702Img_4704_2 入園ゲートを入ると園の右半分がバラのテラスという場所で、斜面に段々につけられた花壇に色系統ごとに分かれたバラが植えられており、フラワードームの温室のある場所まで続いている。(写真はバラのテラスのバラ4景)

Img_4707Img_4703Img_4705Img_4716Img_4717_2 それぞれのバラ群にはバラの名前と品種、造られた年、国名を記した立て札が置かれている。此処のバラの品種系統の記載は「ローズガーデン森谷」とは違ってハイブリット・ティーローズはH・Tと表示されている。フロリバンダローズはFLである。S(ER)はシュラブローズと言ってつるバラにも木立にもなるようなバラで、イングリッシュローズ(ER)もこの系統に含まれる。最初の頃は目についたバラと立て札を撮っていたがあまりにも多くあるので、途中から止めてしまった。(写真はバラ5景)

Img_4727Img_4728Img_4735_2Img_4706 バラのテラスの上方からつるバラのアーチを幾つか撮る。このあたりから遥か下に見える入園口付近ではバラの即売会をやっている。(写真はバラのアーチ3景と入園口付近)

Img_4734Img_4721Img_4722Img_4725Img_4726 フラワードームでは展示の準備中の様子で入れず、裏側の木陰にあったベンチでソフトクリームを食べながら一休みする。ドームの裏側にもバラが植えられている。バラのテラスの上方は芝生の丘になっていて家族連れの人たちが休んでいた。遠くに筑波山が見えた。(写真はバラ4景、芝生の丘)

Img_4736_2Img_4743Img_4754Img_4755Img_4741 フラワードームから坂を下るとバラ品種園というバラの見本園があり、たくさんのバラが品種ごとに1~数本づつ植えられている。バラ品種園に降りると、ここからもバラ園の先に筑波山が良く見えた。(写真はバラ品種園5景)

Img_4738 Img_4739Img_4737その近くには展示栽培温室という建物があり、サツキの展示をしていた。中に入ると立派に仕立てられたサツキが数多く展示されていた。(写真はサツキ3景)

 

Img_4747Img_4749Img_4751Img_4756_4 バラ品種園のバラを眺めながら先に進む。つるバラも大きなものが植えられてあった。バラ品種園の奥の坂道を上がると香りのバラ園という芳香のあるバラを植栽した場所があるが、においの強いバラは見当たらなかった。(写真はつるバラ3景と香りのバラ)

Img_4759Img_4760 Img_4765_4Img_4766_2 香りのバラ園から再びバラのテラスを抜けて、つるバラのある路を通り入門ゲートに戻った。(写真はつるバラ4景)

 

 あまり多くのバラを見たせいか食傷気味になり、入園するときに考えていた気に行ったバラを買おうかという気も無くなり、帰途に就いた。

 今回は2日にわたって違った4か所のバラ園を訪問したが、以前より少しバラの品種や栽培方法などが分かった気がする。最近は年のせいかあまり多くのバラを見るのではなく、気に行ったバラの前で飲み物を飲みながらよもやま話をすることが楽しいと思うようになってきた。

 それにしても沢山のバラをきれいに咲かせるためにご苦労を重ねている人たちには頭が下がる。自分でも我が家にバラを少し植えており、以前は毎週のように消毒や薬剤散布をしたりして世話をしていたが、最近は手入れもおろそかになりがちで、それに伴いバラも勢いがなくなってきたので、これではいけないと刺激を受けた。

 

 (この項終わり)

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2017年6月15日 (木)

平成29年バラ園巡り(2)

3.茨城県植物園 

 「坂本バラ園」「ローズガーデン森谷」を訪問した帰り道、那珂市の茨城県植物園を訪問した。此処には80種800本のバラ園がある。

 また今日5月27日の土曜日と明28日の日曜日は「春のバラ展」ということで、切りバラのコンテストや展示をするというので、それも併せて見ることにした。

 茨城県植物園は昭和56年に開園して噴水のある沈床園やバラ園、牡丹園、岩石園などに分かれており、また熱帯植物館というガラス張りの温室があり東南アジアの熱帯植物などが多数集められている。今回は時間の制約があり、 [バラ園] と [春のバラ展] だけの見学である。

[バラ園]

Img_4344Img_4343Img_4341Img_4342 入り口を入ると直ぐに噴水のある沈床園があり、チューリップの咲くころは華やかになるが、今は小さな草花がたくさん植えられていた。(写真は植物園の入り口付近にある箱入りの花壇、沈床花壇3景)

Img_4299Img_4303Img_4295Img_4296Img_4306Img_4315Img_4305Img_4304Img_4308Img_4302

 バラ園はあまり大きくはないが、花の色別に分かれて植えられており、品種を書いた表示札が設置されている。花の手入れなどはここの前に見た2つのバラ園とは違い、さすがに素人離れの本格的なものだと感じた。バラの品種は覚えきれないので、きれいに咲いている花を多く撮った。

(写真はバラ園の花10景)

Img_4319Img_4317Img_4312aImg_4314_2Img_4316Img_4301

 園内には、赤と黄色のつるバラを這わせたバラのアーチがあるがまだ完全なアーチにはなっていなかった。(写真はアーチとバラ6景)

Img_4307_2Img_4310Img_4318  近くには沈床園の噴水や四阿などが見えており、良い点景になっていた。

(写真は噴水とバラ2景、四阿とバラ)

 バラ園から春のバラ展が開催されている展示室に行く。

[春のバラ展]

Img_4320Img_4324 Img_4337Img_4323Img_4339Img_4322_3

 展示会場に続く坂道には鉢植えのバラがたくさん置かれていた。

(写真は展示会場に続く道の鉢植えのバラ6景)

Img_4331Img_4336Img_4335Img_4330Img_4333Img_4332

 春のバラ展は、茨城バラ会県北という団体が協力して切りバラの展示紹介、装飾展示、コンテストなどを行うというもので、250点の切りバラが展示されるという。(写真は会場風景3景、入賞したバラ花3景) 

Img_4325Img_4328Img_4329_2Img_4326_2Img_4334 展示会場には鉢植えやデコレーション、大輪種一輪花、二輪組花、房咲き三枝などの種目ごとにコンテストが行われ、上位入賞者の名前が記されていた。どのバラも素晴らしくこれほどの花を咲かせるのはさぞ大変だったろうと思った。(写真は入賞したバラ花5景)

 加倉井という人の名が多かったが、きっと現在の第一人者なのだろう。

 展示された切りバラは明日のバラ展終了後、希望者にプレゼントされるそうである。

 (以下次号)

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2017年6月13日 (火)

平成29年バラ園巡り(1)

 朝日新聞に毎月「定年時代」というチラシが入ってくるが、その5月号に「夫婦で移住、バラ園運営」という見出しで茨城県大子町の「ローズガーデン森谷」というバラ園の紹介があった。

 また同じく新聞と一緒に「週刊 茨城朝日」が入ってくるが、その5月17日号に「気分も華やかに バラの季節到来」という見出しで、日立市の「坂本バラ園」や茨城県植物園の「春のバラ展」などの紹介があった。

 今年は近くのバラを見に行こうかと家内と話をして5月27日の土曜日にバラ園巡りをすることにした。順序として最初に日立市東河内(ひがしごうど)町にある「坂本バラ園」から回ることにした。

1.「坂本バラ園」

 当日は朝、雨が降っていたが昼間は止むということだったので、朝9時ごろ水戸市下市にある我が家を出発した。事前にマップで調べ、玉簾の滝近くの細い道の先であることが分かっていたので、まだ雨が降る中を常陸太田市経由で国道349号線を玉簾から旧道に入った。

 玉簾の滝を過ぎて少し行くと「坂本バラ園」への手造りの案内板があり、そこから狭い別れ道が続いていた。前から車が来たらどうしようかと思いながら怖々上がっていくと幸い車は来ず、バラ園入口の少し道幅が広くなった道路上に車が1台止まっていた。その後ろに車を止めてバラ園に入る。幸い雨は止んだところだった。訪問者は10人位居たので車は下の案内板のところに置いて歩いて来なくてはいけないのかもしれなかった。 

Img_4259_2Img_4258Img_4257Img_4244_2 新聞によると5月25日から6月5日まで約100種、300株のバラのある50坪程度の庭を一般開放する。入場料は100円/人である。毎年県内外から3000人から4000人も訪れるそうである。行った日は雨だったせいか訪れる人はあまり居なかった。入口のところにWELCOME SAKAMOTO の看板があり、登り坂を上がると、きれいな建物の前に鉢植えのバラが並んでいる。建物の前の大きな傘の下は晴れていればお茶などが飲める場所になっている。(写真は入口の看板、入口正面の建物、入口左側のバラ、建物側面のバラ)

Img_4253Img_4238Img_4239Img_4254 建物の近くの花はきれいに咲いていたが、垣根沿いのバラは雨が降ったせいで、下を向いている花が多かった。(写真は雨上がりのバラ4景)

Img_4243Img_4241_2Img_4242 奥に進むとバラのアーチの下に休憩場所があり、天気が良ければのんびりバラを眺めながらゆっくり出来そうである。 さらに進むと獅子の口から水が流れ出ていたり、絵が飾ってあるログハウスなどがあり、訪問者を暖かく迎えてくれる。(写真はバラのアーチとその下のテーブルとイス、獅子の口から水が流れているレリーフ、ログハウス)

Img_4246Img_4249Img_4245 またバラを這わせる器具やしゃれたブランコなどもあり、バラをより楽しめるように考えられている。規模はあまり大きくはないが個人のバラ園としての温かい雰囲気がある。今回は雨の後だったのが少し残念だった。(写真はブランコ、噴水の置物など、バラを這わせる金具)

2 「ローズガーデン森谷」

 再び国道349号線を大子町に向かって走る。折橋から国道461号線に乗り、山越えをして竜神大吊橋からの県道に出会う。国道461号線は国道なのに大型車通行禁止になっており途中ですれ違うのも困難な道路だった。

 しかし山越えの後の川沿いの道は本来の国道の快適な道路になって月居トンネルを過ぎ、さらに袋田の滝からの道と合わさると国道118号線と同じ道路になり大子町市街地に出る。「道の駅奥久慈だいご」で久慈川に沿って続く国道118号と別れて、国道461号は栃木県黒羽に向かう道になる。

 「ゆばの里 豆仙」への案内がある道を右折し、「ローズガーデン森谷」の案内看板を見ながら行くと塩之沢温泉近くにバラ園がある。「定年時代」という新聞チラシの文面を見ると大子町が「町所有の山田ふるさと農園への移住者に土地を20年間無償貸与する」という施策を行うことを知って、会社を定年退職後千葉県から移住してきたとあった。

 約550坪の敷地に130種、1200本のバラを植えて、2009年から大子町で初めてのバラ園として「ローズガーデン森谷」をオープンしているということであり、入園料は300円/人である。

 再び国道349号線を大子町に向かって走る。折橋から国道461号線に乗り、山越えをして竜神大吊橋からの県道に出会う。国道461号線は国道なのに大型車通行禁止になっており途中ですれ違うのも困難な道路だった。

 しかし山越えの後の川沿いの道は本来の国道の快適な道路になって月居トンネルを過ぎ、さらに袋田の滝からの道と合わさると国道118号線と同じ道路になり大子町市街地に出る。「道の駅奥久慈だいご」で久慈川に沿って続く国道118号と別れて、国道461号は栃木県黒羽に向かう道になる。

 「ゆばの里 豆仙」への案内がある道を右折し、「ローズガーデン森谷」の案内看板を見ながら行くと塩之沢温泉近くにバラ園がある。「定年時代」という新聞チラシの文面を見ると大子町が「町所有の山田ふるさと農園への移住者に土地を20年間無償貸与する」という施策を行うことを知って、会社を定年退職後千葉県から移住してきたとあった。

 約550坪の敷地に130種、1200本のバラを植えて、2009年から大子町で初めてのバラ園として「ローズガーデン森谷」をオープンしているということであり、入園料は300円/人である。

Img_4292_2Img_4262_2Img_4294Img_4286 道路の外側からつるバラや園内のバラを眺め中に入る。最初に訪問した「坂本バラ園」は山道を上がっていった先にあったが、「ローズガーデン森谷」は平地で周りの道路も広い。垣根に這わせたつるバラや園内に咲くバラを眺めながら中に入る。雨は上がっていたが曇天である。(写真は道路から眺めたバラ園4景)

Img_4267Img_4290Img_4277Img_4275 園の外から眺めた時に目立った白い花はバラではなく、香りの良い梅花空木(バイカウツギ)だった。その先に建物があり、小径の両側にはバラが植えられていて花の名前を書いた木製の名札が置かれている。(写真はバイカウツギ、建物とバイカウツギ、ミッシェル(H)、フレグラント・アプリコット(H)

Img_4273Img_4276Img_4283Img_4288 名前の下にあるHはハイブリットティーローズのことで、四季咲きの大輪一輪咲きを表す。またFはフロリバンダローズで花がたくさん咲くバラのことである。またCℓはクライミングローズのことで、つるバラを表す用語である。(写真はノックアウト(F)、ラブ(H)、桜貝(F)、チンチン(F))

Img_4281Img_4271Img_4289Img_4284Img_4274_2園ではつるバラを絡ませる支柱に間伐材を活用しており、普通の垣根に這わせるよりだいぶ高い場所まで咲かせている。バラ園の用具は主に夫婦二人で作っており、バラの消毒や除草もほとんど二人でしているそうで、作業が間に合わないと言っていた。(写真は高い支柱のつるバラ2景、通常の垣根のバラ3景)

Img_4278Img_4266Img_4269Img_4287Img_4272 他にもいろいろなバラを見せて貰った。訪問したのは土曜日だったが天気があまり良くなかったせいかほかの訪問客はおらず、住まいの前にあるテラスでお茶をご馳走になり、此処のバラ園を開く前に、県のフラワーパークに3か月実習に行っていろいろ教えて貰った話などしてくれた。また40年ほど前につるサーカスという黄色の芳香性の良いつるバラを植えたことがあったので、その話をしたところ、ネットで調べてくれて、今でもあるということだった。(写真はいろいろな色のバラ5景)

 最初に訪問した「坂本バラ園」はバラ以外のブランコだの置物などの小道具が多く置かれており、バラの花とともに楽しめる、こじんまりとした印象だったが、ここ「ローズガーデン森谷」はバラの種類も多く、それぞれのバラの名前も表示してあり、少し傾斜した広々と感じさせる敷地にゆったりと咲かせており、「坂本バラ園」とは違った楽しみがあった。

(以下次号)

2017年5月31日 (水)

「羊と鋼の森」「蜜蜂と遠雷」 を読んで

 平成29年(2017)の本屋大賞は「蜜蜂と遠雷」に決まった。昨平成28年(2016)の本屋大賞は「羊と鋼の森」である。昨年7月に、もうそろそろ空くだろうと思って図書館に予約してから9ヶ月目の本年4月にやっと借りられた。もう今年度の本屋大賞が決まってから半月位後のことである。

 この分では今年の本屋大賞の「蜜蜂と遠雷」は直木賞も併せて受賞したことだし、図書館に予約しては1年以上後ではないと読めないなと思って買うことにした。

1. 本屋大賞について

 ご承知のように、本屋大賞は他の文学賞と違って新刊書を扱う書店の店員の投票によって受賞作を決める賞であり、平成16年(2004)にスタートしている。その第1回受賞作は小川洋子作の「博士の愛した数式」で、友愛数、完全数などいろいろな数え方があることを初めて知った。その後寺尾聰の主演で映画化されたのでそれも見に行った覚えがある。

 第2回大賞は今回2度目の受賞をした恩田睦作の「夜のピクニック」である。この行事は小生の母校でもある茨城県の水戸一高の夜行軍をモデルにしてあり、小生も奥久慈の常陸大子からや福島県の勿来海岸から水戸まで歩いた。その頃はまだ女子生徒は1年後輩に2名初めて入学したばかりで、また夜行軍には不参加であり、男子だけでひたすら歩き、走った思い出しかなく、ピクニックなどというしゃれた感じはなかった。

 この2冊は本屋大賞がまだ知名度がなかったせいか、予約などしなくてもすぐ借りられた。その後しばらくは受賞作に読みたい本がなく、平成22年(2010)の第7回受賞の冲方丁作の「天地明察」と平成23年(2011)の第8回受賞東川篤哉作の「謎解きはディナーのあとで」は発売後半年くらい後に借りて読んだ。

 平成24年(2012)の第9回受賞の三浦しをん作「舟を編む」は久し振りに読みたいと思って予約して読んだ。この本は中型の国語辞典を新しく発売するために苦闘する編集員の話で、真剣に課題を一つづつクリアしていくそれぞれの編集者の仕事に向き合う姿勢は、今回の「羊と鋼の森」と同じだと感じた。

 しかし一番面白く読めたのは「村上海賊の娘」(平成26年(2014)の第11回受賞、和田竜作)である。戦国時代瀬戸内海の村上水軍の娘が信長に追い詰められた石山本願寺を救おうとする第一次木津川口の戦いを描いた作品である。和田竜の本はそれ以前に「のぼうの城」「忍びの国」などを読んでいたので、本屋大賞とは関係なく受賞以前に読んだ。これは村上水軍が使用した炮烙玉という火薬の玉を相手の船に多数投げ込んで、織田方水軍を壊滅させた戦いで、両軍の作戦の立て方や戦闘の場面などがリアルに表現されており、織田信長を一時的にせよ破ったことが痛快だった。

 平成27年(2015)の第12回受賞の「鹿の王」は前年(2014)国際アンデルセン賞を受賞した上橋菜穂子の作品である。この作家は児童文学者として「守り人」や「獣の奏者」シリーズなどで知られており、綾瀬はるか主演のテレビドラマが「精霊の守り人」最終章として、11月から放映予定である。

 「鹿の王」は故郷を守るために戦士となった主人公は敗れて奴隷に落とされてしまうが、ある時乱入してきた奇妙な山犬たちがもたらした謎の病のせいで、他の奴隷たちは死んでしまうが生き延びた主人公は病のせいで変化し、山犬と同じ感じ方ができるようになる。そして病に侵された山犬たちとともに山奥深く入っていく。一方もう一人の主人公は医術師で同じ病をなくすべく努力している。その間に出てくる多くの人々との結びつきなどが絡み合ったエンターメントで考えさせられることが多かった。

本屋大賞の本を読んだ感想はいくつか「イバイチのコラム」に載せてある。

 舟を編む         平成24年に読んだ本(3)
 村上海賊の娘      平成25年後半印象に残った本
 鹿の王          平成27年後半印象に残った本
 海賊と呼ばれた男   平成28年3月印象に残った本

2.「羊と鋼の森」について

Img_4065 この本はピアノの調律師を目指した少年が、目指したきっかけとその後の成長物語である。ピアノの調律とは単に狂ってしまった音を正しく修正するだけが仕事かと思っていたが調律師がピアニストの演奏をベストに維持するためにピアノを最高の状態に仕上げることが出来るとは思っていなかったので新鮮な驚きだった。

 ピアノを弾く人はクラシック音楽のピアノソナタやピアノ交響曲などを弾くことを目指すのだろうが、小生が昭和25~27年の高校生時代の頃は経済的にもピアノを弾くなどとは思いもよらず、せいぜいラヂオでクラシック音楽を聴くのが精いっぱいだった。クラシックのレコードなど持っている人さえも少なかった時代である。

 たまたま家にはクライスラー演奏のメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲があった。裏表3枚組の直径30cm(12インチ)のレコードアルバムである。それをクラシックが好きな友人たちと何回も聴いていた。その後、友人が買ったサラサーテの「チゴイネルワイゼン」、サンサーンスの「序曲とロンドカプリチオーソ」などの小品のヴァイオリン曲もよく聞いた。直径17cm(7インチ)のEP盤だったかと思うが、そのヴァイオリンのふくよかな音色や激しくまた静かで物悲しい情景を作り出す演奏を聴いてすっかりヴァイオリン曲のファンになってしまった。

 その後暮らしに余裕が出来てきてからLPレコードを少しづつ買い始め、ヴァイオリンばかりでなくピアノ曲なども増えてきた。また子供の成長に伴い、アップライトピアノを購入してピアノ教室に行かせたりもしたが、この本の冒頭にある「森のにおいがする」とか、ピアノの音から情景が想像されるとは思い浮かばなかった。しかし初めてヴァイオリンの音色を聞いた時の明るく前向きな音色やその後の物悲しい旋律に心を動かされたことを思い出してそんな感じなのかなと思った。

 「ピアノとは銀盤を叩くとハンマーが連動して垂直に張られた弦を打ち、音が鳴る仕組みになっている。ハンマーは羊毛を固めたフェルトで出来ており、これが固すぎてもやわらかすぎてもよくない。固いとキンキン鳴るしやわらかいともわっとした音になる。ハンマーの状態を整えるために、目の細かいやすりで削ったり、針を刺して弾力を出したりするのが整音の決め手になる。」と文中にあるが、そのピアノの弦の鋼とハンマーの羊毛とがこの本の表題になっている。

 本文中に原民喜の言葉として「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」というのがあると先輩の調律師に言われるが、その「文体」という言葉を「音」と言い換えれば、そのような音を表現できるようなピアノの状態にしていくことが調律師の目指す仕事だということがだんだん分かってくる。

 この本の文体は素直で読みやすい。原民喜の言葉そのままに一気に読み進みられる。目標に向かって先輩に言われたように焦らずにこつこつと新しい発見や経験を身に着けながら一人前の調律師に向かって進んでいく主人公は微笑ましく応援したくなる。登場人物は真剣に自分のなすべきことに取り組み物事を前向きに考える人が多く描かれているので、それだけでは物足りない読者もいるかもしれないが、余分なことを考えずにページをめくってしまえるう本である。

 最後の頃、主人公が素晴らしい才能があると思っている女子高校生がピアニストを目指すことを決意したが、ピアニストを目指す前にその女子高校生が先輩調律師の結婚式のお祝いにピアノを弾くことになり、そのピアノの調律をやることになった。そこで一段腕を上げるのだがその辺は読んでのお楽しみ。

3.「蜜蜂と遠雷」について

Img_4067 この本は3年ごとに開催される芳ケ江国際ピアノコンクールに出場するピアニストたちが優勝を目指していく話である。コンクールは、第一次予選は指定された楽曲の中から三曲、演奏時間20分以内で行い、100名近い応募者が24名に絞られる。第二次予選は指定された楽曲の中から三曲以上とこのコンクールのために作曲された「春と修羅」という曲を演奏時間40分以内に行うことで、12名に絞られる。

 次の第三次予選は演奏時間60分以内で、各自リサイタルを構成し演奏することで6名に絞られるのである。本選は指定されたピアノ協奏曲のうち任意の1曲を選び、オーケストラと共演し、最終順位を決定するという構成である。

 このコンクールは浜松市の浜松国際ピアノコンクールをモデルにし、作者はこのコンクールを4大会、客席で取材したそうである。浜松国際はアジア最高水準と評価されているが、審査委員長をしていたピアニストの故中村紘子の尽力によるところが大きいと、朝日新聞の「天声人語」欄に書いてあった。

 主要登場人物はマサル、亜夜、塵、明石の4名のピアニストで、マサルは人気も実力も高い優勝候補。亜夜は自分を導いてくれた母の死によってピアノが弾けなくなったかつての天才少女。塵は養蜂家の父の手伝いをしながら各地を回っており、正規のレッスンも受けていないが、天才的な音楽の才能がある。明石は音大出だが企業に就職し年齢的にも最後となるであろうコンクール出場を決めた。

 この4人が持つそれぞれの事情や特質の説明をそれぞれの音楽とともに文章でだけ表現しているのがこの本の素晴らしいところである。500ページもある作品を一つのピアノコンクールに関する話だけでまとめており、クラシックにあまり縁がなかった人でもその雰囲気に巻き込まれるに違いない。作者自身もピアノを弾くそうで音楽を文字だけで表現し読者に理解させるという難しさに見事成功していると思う。 

 予選を経るにしたがってお互いが影響し合い、よりレベルの上がった素晴らしい演奏で表現して行くというのは判るが、それを観客も感じて熱烈に拍手を送るということは、ある程度以上のレベルの聴衆が素晴らしい演奏を聞いた時にのみ感じられることだと思うがどうなのだろうか。 

 主要登場人物の一人「塵」が、音楽をもっと開放して世界に連れ出すという話をしていた。世界は音楽で満ちているのに、いつの間にか音楽家、作曲家、演奏家だけのものになってしまっている。昔のように世界に音楽を満ち溢れさせたい。というようなことである。
この本を読んでいると涙が出てくる。音楽のことだけなのに泣くような話ではないと思いながら泣けてくる不思議な体験である。                

 最近はクラシック音楽を聴く機会があまりない。CDも少しは持っているがこの本の課題曲になっているバルト-クやプロコフィエフのピアノ協奏曲などは無いので、CDを購入して聴いてみようかなと思った。

 前回と今回の本屋大賞は両方ともピアノと音楽に関する内容だったが、両者とも面白かった。久し振りにちゃんと音楽を聴いてみたいと思わせるものがあった。

(この項おわり)

2017年5月26日 (金)

花畑・菜園便り(4)

 「花畑・菜園便り」の4回目である。4月はチューリップがたくさん咲いたが、5月になるとチューリップは終わって他の花がいろいろ咲きだしてくる。

Img_4103Img_4101Img_4104Img_4109_2Img_4118 5月初めには藤の花と鈴蘭の花が同時に咲きだした。チューリップに次に咲くのは先月紹介した芝桜と花菱草で、少し遅れて鈴蘭と藤の花が咲きだすのである。 ドウダンつつじは鈴蘭に似た白い花を咲かせる。藤の手前にある花壇にこぼれ種から芽を出したルピナスが1本あったが藤の花が散る少し前に花が咲きだした。1週間ほどで先端まで花がついた。

(写真は鈴蘭、藤の花、ドウダンつつじ2景、ルピナス)

Img_4202Img_4160 日陰ではシオンが花盛りになってきた。水辺に近い庭の端にはアヤメが咲いている。以前東洋一のアヤメの群生地といわれる山梨県櫛形山に行ったとき、5本位買ってきたものが増えて毎年花を咲かせてくれる。

(写真はシオン、アヤメ)

Img_4132Img_4133Img_4134 花菱草は先月より咲くスペースが広がった。赤い石竹の花は小さいので大きな花の点景が似合う。

(写真は花菱草2景、花菱草と石竹)

 

Hana88Img_4151Img_4224 昨年から植え始めたクレマチスは紫、白、濃桃の3種類が咲いた。赤もあるのだがそれはまだ咲かない。

(写真は白のクレマチス、紫と白のクレマチス、濃桃のクレマチス)

Img_4207Img_4209Img_42225月から6月はバラの季節でもある。今あるバラは白のつるバラが1本、ハイブリットが2本、フロリバンダが4本と白のミニバラが1本あるのだが、薬剤散布や剪定が追い付かず自慢できるものではない。

Hana97Hana100Hana101Hana95Hana102(写真は白いつるバラ2景、赤いハイブリットとフロリバ゙ンダのバラの花6景)

 

Hana105Hana107Hana108 菜園の方はイチゴが食べ頃になってきた。鳥よけの赤いネットを張ってある。摘みごろに雨が降るとダメになってしまうので、天気の具合を見ながら何時摘み取るか神経を使う。

(写真はイチゴ3景)

Hana109Hana111_2Hana112Hana113 そら豆も5月18日ころから毎日収穫してビールのつまみにしている。まだヘタの部分は青いが、黒くなってからでは食べ残りが出てしまうので早めに食べ始める ジャガイモと玉ねぎも順調に育っている。来月はその収穫状況が見せられると思う。このところ夏日が続き、毎日の除草が大変である。早く今の時期の気候に戻って欲しいものだ。

(写真はそら豆畑と収穫したそら豆、じゃがいも畑、玉ねぎ畑)

(この項終わり)
      

2017年5月22日 (月)

平成29年偕楽園のつつじ

Img_4069_2Img_4072_2 今年のゴールデンウイークの5月3日に水戸偕楽園のつつじを見に行った。偕楽園は2月の観梅が有名だが、4月には桜が咲き、5月になると日の出つつじが真っ赤な花を咲かせる。そして9月には萩の花が咲くのである。

Img_4073Img_4074_2 2月の観梅は広い梅林に行き、そこでいろんな種類の梅を眺めるので、文字通りの観梅なのだが、桜から萩までは好文亭とのコラボレーションが楽しめるように配置がされており、記念撮影にはもってこいの風景になっている。

 ゴールデンウイークの間は水戸黄門一行がつつじの咲いている場所で観客と一緒に記念撮影をしている。

Img_4079_2Img_4083_3 Img_4082Img_4084 また好文亭から眺めると好文亭庭園とその先の広場に咲く花や千波湖の素晴らしい情景が眺められ、更に偕楽園本園に続く偕楽園公園の緑一色に広がった光景など、いつまでも見飽きない風景が続いている。

Img_4086_2Img_4087Img_4089 偕楽園の東門付近から坂道を下る小径を行くと、平戸つつじの群落がある。その小径をさらに進むと水戸八景の千湖の暮雪碑や正岡子規の句碑のある南崖を下り、南門から梅桜橋に至る道に続いており、偕楽園公園全体を見渡すと花の季節以外でものんびり散策する小径や場所には事欠かない。

(この項終わり)

2017年4月29日 (土)

花畑・菜園便り③

「花畑・菜園便り」の3回目である。前回は3月26日にアップしたのでそれ以来1ヵ月ぶりである。

Img_3983bImg_3986b  菜園の方は2月22日に植え付けたジャガイモが芽を出してだいぶ伸びている。ジャガイモの隣の畝に植えてあるイチゴの花も咲き始めた。畑は水はけが悪いため高畝にしてあるので、耕運機でならすだけではだめで溝部分の土を運び上げねばならず、年寄りには応える作業である。(写真は芽を出したジャガイモ、花が咲いたイチゴ)

Img_3985bImg_3987b ブロッコリーは花が咲きだして収穫時期は過ぎた。冬の間は細い苗だった玉ねぎは暖かくなるにつれすくすくと伸びだした。ソラマメもずいぶん大きくなってきた。アブラムシが、取り付くのを防止するためネットを張って置いたが、背が伸びてネットに収まらないくなってきたので、外してしまった。(写真は玉ねぎ畑、ソラマメ畑)

Img_3989bImg_4000b_2Img_4003bImg_4001b 花木では2本ある花海棠(はなかいどう)が花盛りである。ちょっと上品な感じのピンクの花が沢山咲くが、花言葉は「艶麗」「美人の眠り」だそうで、ほろ酔いで眠そうにしている楊貴妃を玄宗皇帝が見て「海棠の眠り未だ足らず」と言ったことに由来しているという。(写真は花海棠4景)
      
Img_3979bImg_3981bImg_3982bImg_4004b 花畑の方はチューリップがこれまた花盛りである。先月はまだ芽を出したばかりだった赤いチューリップが,黄色いパンジーと紫のビオラの中でわが世の春を謳歌している感じである。
    
Img_4006bImg_4022bImg_4023bImg_4024b 今年はビオラが増えすぎて少しバランスが悪くなってしまったが賑やかに花畑を彩ってくれるので良しとしたい。 (写真はチューリップとパンジーとビオラ8景)

      
Img_3988bImg_4017bImg_4013b 玄関近くの花壇では芝桜が咲きだした。しばらく楽しめそうだ。また今から夏いっぱい咲き続け、毎年夏花壇の主役を務めるる花菱草もあちこちで花をつけ始めた。(写真は芝桜2景と花菱草)


    

Img_4025bImg_4027bImg_4026b 4月は月初めの桜が終わると、気温も上がり我が家でもチューリップをはじめ春の花が咲き始める。菜園の作物もどんどん大きくなっていく。そうなると毎日が除草に追いまくられるようになる。スギナをはじめ雑草の勢いは逞しく最近は畑の面積を減らさないと追いつけなくなりそうである。そうはいっても季節ごとに咲く花を眺めるのも、収穫できた作物を味わえる喜びもまだまだ続けていきたいと思う。(写真はチューリップ畑などの遠景3景)

       (この項終り )

2017年4月23日 (日)

平成29年の桜②--阿弥陀寺のしだれ桜、偕楽園左近の桜など

  平成29年の桜①に引き続き今年見た桜について述べる。

4.那珂市阿弥陀寺のしだれ桜

Img_3883bImg_3886bImg_3887bImg_3892b 那珂市額田南郷に浄土真宗大谷派の阿弥陀寺という寺があり、その境内に樹齢320年といわれるしだれ桜がある。4月10日にこの付近でゴルフをやったのでその帰りに立ち寄った。(写真は阿弥陀寺のしだれ桜4景)

Img_3889b この寺の山門は2階建てで、2階は鐘楼になっている。しだれ桜はそのすぐ先にある。最近はライトアップもやるので、夜も参詣の人が多いそうである。(写真は阿弥陀寺の山門としだれ桜)

5.偕楽園の左近の桜

Img_3897b 今年(平成29年)4月12日に、偕楽園から千波湖周辺の桜を見に行った。今頃は偕楽園の左近の桜や枝ぶりの良い二季桜が見ごろを迎えるのではないかと思ったからである。(写真は左近の桜)

Img_3905aImg_3903bImg_3905b 平成29年の桜 水戸偕楽園には梅林ばかりでなく桜も約130本あり、観梅の季節の後も桜の花見が楽しめる。なかでも好文亭近くにある左近の桜は茨城一本桜番付で平成二十九年の東横綱になった名木である。(写真は左近の桜3景)

 この桜は徳川斉昭夫人が宮家から降嫁された時、仁孝天皇から京都御所の左近の桜の鉢植えを賜り、東京小石川の水戸後楽園邸に植えられ、水戸弘道館落成により弘道館正面玄関前に移植されたものが始まりで、昭和三十八年の弘道館改修工事完成時に枯死した桜の代わりに、京都御所の左近の桜の系統の幼樹2本を貰って弘道館と偕楽園に植えたものである。

Img_3904bImg_3906b 弘道館の左近の桜は弘道館正面玄関前にあり、同時期に花を咲かせるが樹形や周囲の景観を含めた風景は偕楽園の左近の桜の方が勝っている。この2本の桜は白山桜という山桜の一種だそうである。(写真は左近の桜2景)


Iba1a  この桜と好文亭のある風景は茨城を代表する写真と思い、小生のホームページ「旅のつれづれ」のトップページにも使用させて貰っている。


Img_3898bImg_3908bImg_3896b 他にも二季咲桜という秋にも花が咲くという枝ぶりの良い桜があり、この桜も満開で見ごたえがある。しかし秋は春のように花で木が覆われる状態では無いらしい。他にも梅桜橋付近の水辺に咲く桜など偕楽園ならではの風景が見られる。(写真は二季咲桜2景と水辺の桜) 

Img_2Img_3910bImg_3911bImg_3918bImg_3919b 好文亭に入る。観梅の頃は混み合うが桜の頃の平日は観客は少なく、奥御殿の花の襖絵の部屋もゆっくり鑑賞できた。始めは調理室として利用された菊の間、桃の間である。次が藩主夫人のお付きの女性の詰め所であるつつじの間、桜の間、萩の間がある。(写真は好文亭入場券、菊の間、桃の間、桜の間、萩の間)

Img_3912bImg_3913bImg_3915bImg_3916bImg_3920b 続いて藩主夫人の座所である松の間、控えの間の紅葉の間が続き、更に竹の間、梅の間がある。梅の間は皇族の休憩室として利用されたといわれる。これらの襖絵は東京芸大の須田珙中(きょうちゅう)・田中青坪(せいひょう)両先生の作ということである。奥御殿1階の廊下から好文亭庭園とその先に、左近の桜の整った花木が美しい姿を見せる。写真は松の間、紅葉の間、竹の間、梅の間、1階廊下からの左近の桜)

Img_3921bImg_3922bImg_3923bImg_3924b 2階は武者の控室になる。3階は楽寿楼と称し、藩主の斉昭公がこの場所から景観を眺めながら想を練ったということであり、楽寿楼と称した解説文が置かれている。現在でもここからの左近の桜や千波湖の眺めは素晴らしい。(写真は楽寿楼の間、楽寿楼の解説文、楽寿楼からの眺望2景)

Img_3929bImg_3930bImg_3931bImg_3932b 偕楽園本園から梅桜橋でJR常磐線を越して偕楽園公園拡張部に回る。護国神社入口の向かいに大きなソメイヨシノが1本だけ優美な姿を見せている。その先には紅しだれの若木の先に好文亭が見えた。偕楽園公園センター近くの小川に影を映すソメイヨシノも情緒がある。(写真は偕楽園公園拡張部入口にあるソメイヨシノの大木、紅しだれと好文亭2景、小川とソメイヨシノ)

6.千波湖の桜

Img_3935bImg_3936bImg_3941b 最後に千波湖と桜川が眺められる地点に行く。桜川の先に千波湖の周遊道路があり、その先に千波湖が広がる場所だが、水辺、草の緑、更に青い空とそよ風が柔らかく頬を撫でるような風景はいつ見ても心が洗われる感じがするが、周遊道路には桜並木があるので、桜の季節はまた格別である。(写真は桜川と千波湖、と桜3景)
 
 今年もたくさんの桜を見ることが出来て、腰の痛み、足の痛みにかかわらず生きている幸せを感じる喜びがあった。

(この項終わり)
 

2017年4月18日 (火)

平成29年の桜①--水戸市のしだれ桜

 今年の桜見物はどうしようかと思ったが、テレビなどで桜の開花情報などを見るうちに、近くにある桜でも見てみようかと近接の桜を.何か所か見に行くことにした。

 最初は水戸市の大洗寄りにある、しだれ桜で知られた六地蔵寺、宝蔵寺、常照寺の3っつの寺院である。

1.六地蔵寺のしだれ桜

Img_3823bImg_3843bImg_3844b 小生の家は水戸市下市の備前堀に面して少し市街地から離れた田園地帯にある。大洗街道(国道51号線)の近くで、六反田の六地蔵といわれる六地蔵寺には車で5~10分の至近距離である。

Img_3846bImg_3860b 水戸近辺は桜の開花時期に低温に見舞われ、東京が満開の頃水戸市の開花宣言が出て東京より一週間ほど遅れていた。六地蔵寺の桜も最近の暖冬気味の気温で、以前は4月8日の灌仏会の頃が満開だったが、ここ数年は3月末から4月初めが満開になっており、花まつりの灌仏会にふるまわれる甘茶はすっかりご無沙汰になっていた。(写真は満開のしだれ桜5景)

Img_3850bImg_3848b しかし今年は開花時期に低温が続いたこともあり、久し振りに4月8日に訪問した時が満開だった。そのため久し振りにお釈迦様の像に甘茶を掛け、甘茶を飲むことができた。(写真は花まつりの日にだけ置かれるお釈迦様の像2景)

Img_3854bImg_3856b 六地蔵寺は本殿の他に水戸光圀が寄進した地蔵堂があり、本尊である6体の六地蔵菩薩立像が安置されているが、地蔵堂の前にも六地蔵の石仏像が置かれている。石像を覆うように咲く桜はソメイヨシノである。(写真は六地蔵石仏とソメイヨシノ2景)

Img_3830b_2Img_3847b 弘法大師像の上には本殿の正面にある老木の後を継ぐ枝垂れ桜があり、主役の座がそろそろ移りそうである。(写真は後継ぎの桜2景)

Img_3861b 昨年(平成28年)の六地蔵寺の桜についてはYou Tubeで「六地蔵寺のしだれ桜」としてアップしてあり、また平成25年に「水戸市六地蔵寺桜20年の変遷」として以前から参詣していた写真などをアップしたホームページがあるのでご覧になってください。(写真は老木と若木の六地蔵桜)

2.宝蔵寺のしだれ桜

Img_3975b_2Img_3965b 六地蔵寺から国道51号線(大洗街道)を水戸市街地に向かうと水戸市谷田町地内の少し入ったところに宝蔵寺という六地蔵寺と同じ真言宗豊山派の寺院がある。山門に上がる階段の両側にはソメイヨシノがたくさん咲いている。(写真は山門と桜2景)

Img_3834bImg_3836bImg_3838b 山門を入ると向かって左手にしだれ桜がある。早咲きの一重のしだれで、ソメイヨシノが咲き始めの頃満開になる。(写真は早咲きの一重のしだれ桜3景)

Img_3839bImg_3837b_2Img_3835b ピンクの桜だが撮影する位置や光線の具合によってや赤にも見える。寺の建造物ともマッチして落ち着いた雰囲気がある。
このしだれ桜は六地蔵寺の桜と同じころ咲くので、覚えやすい。(写真は同上のしだれ桜3景)

Img_3992bImg_3998bImg_3995bImg_3993bImg_3971b_2 宝蔵寺にはもう一種類、八重咲の紅しだれ桜がある。4本あるがまだ若木である。一重のしだれより10日くらい遅いのでソメイヨシノが散り始めの頃満開になる。一重のしだれ桜、ソメイヨシノ、八重のしだれ桜は咲く時期が微妙に違っているので、2回から3回訪問しないとそれぞれの満開の時の写真は撮れない。(写真は八重の紅しだれ5景)

3.常照寺のしだれ桜

Img_3882b 水戸市吉田町にある常照寺は、備前堀から歩いて10~15分南下したところにある。戦国時代に吉田城があったところで、佐竹氏が秋田に移封されたことで廃城になり、その後水戸光圀によって創建された臨済宗大徳寺派の寺院である。(写真は常照寺山門)

Img_3880b_3Img_3876bImg_3875bImg_3870b 寺の山門から石段を登り、赴きのある長い石畳が続く参道を進むと中門がある。中門をくぐると太い幹を持つソメイヨシノの大木が迎えてくれる。境内にもあちこちに大きなソメイヨシノがある。(写真は中門、中門近くのソメイヨシノ2景、境内にあるソメイヨシノ)

Img_3866b_2Img_3874bImg_3865bImg_3873b さらに進むと参道の右側に紅しだれの老木がちょうど満開になった花を咲かせており、以前と同様の風情を見せてくれていた。この寺では、以前は4月第1日曜日に行くとお茶の接待をしてくれたが、近は分からない。(写真は紅しだれ桜の老木4景)

Img_3872bImg_3867bImg_3868b 近くにはその子供と思われる若木が数本あり、同じ紅色の花をたくさん付けていた。(写真は若木の紅しだれの花3景)

 常照寺の東側には常照寺池という水辺があり、夏には蛍が飛び交い、冬は白鳥や鴨が半分凍結した池を泳いでいて、のんびり散策するのに良い場所である。

(以下次号)

2017年3月26日 (日)

花畑・菜園便り(2)

「花畑・菜園便り」の2回目である。1回目は2月9日にアップしたので、1ヵ月半ぶりである。

Img_3785aImg_3786a 2月末になると菜園の方は馬鈴薯の種芋を植え付ける。今年は2月22日に3畝植え付けた。男爵とメークインだけである。以前は北あかりも植えたが、最近は昔からある上記2品種だけで充分で、つい最近まで食べていた。それぞれ1キログラムを購入して一個の種芋を二つから三つに切り分けて植え付けると一家6人で食べる分には十分である。
 植え付ける2週間前に苦土石灰粒を鋤き込み、1週間前に化学肥料の粒と油粕を鋤き込んだ。今はまだ芽も出ていない畝だけだが、間もなく沢山出てくる筈である。

Img_3783aImg_3784aImg_3782a また春大根と枝豆を植える場所を耕してある。前号で紹介したブロッコリーは頂上の花蕾を収穫した後、側枝の花蕾が沢山出るのでそれの収穫時期である。そら豆も順調に育っている。

Img_3764aImg_3749Img_3750Img_3766aImg_3765a 我が家には水戸市から転入記念に頂いた白梅とピンクの梅の小木があり、2月中頃から花を咲かせ早春の香りをただよわせている。

Img_3761Img_3780aImg_3781a 花畑の方は3月初めからチューリップが芽を出してきており、またこぼれ種から紫のビオラが沢山芽を出し、黄色のパンジーとともに咲いている。

Img_3681aImg_3776aImg_3767aImg_3778aImg_3771a 玄関近くの花壇にはクロッカスが2株花を咲かせた。ムスカリの花も咲き出した。プランターの3種類のパンジーは今を盛りと咲いている。水仙も彼岸には沢山花を咲かせている。

 3月は長い冬の後、やっと巡り来た春を迎える時期である。黄色を主体にした花々を眺めると今年も春が来た事を実感し、4月以降の晴れやかに色とりどりの花を咲かせる草花を想像させ、楽しい気分が湧き上がって来る。

 
(この項終り)

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